日本化學雜誌
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無水塩化アルミニウムを触媒とするクロルシクロヘキサン類の反応
相沢 富士子新井 万之助山口 真守
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1969 年 90 巻 5 号 p. 497-499

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抄録

無水塩化アルミニウムを触媒とし,(―)-塩化メンチル〔1〕および(+)-塩化ネオメンチル(2)を120℃で加熱反応させ,〔1〕および〔2〕 のいずれからもかメンタン〔3〕(17%),炭化水素C20H30〔4〕(23%)および重合物をえた。〔3〕は〔1〕または〔2〕から生成した炭素陽イオン〔5〕が7〔5〕のプロトン脱離により生成したシクロアルケン〔6〕から水素陰イオンを引き抜いて生成し,〔4〕は〔5〕と〔6〕との反応または〔6〕の二量化により生成するものと推定した。また1-クロル-1-メチルおよび-1-クロル-2-メチルシクロヘキサンについても同様な不均化と二量化が起こり,メチルシクロヘキサン〔13〕と炭化水素C14H24〔14〕をえた。

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