日本化學雜誌
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ニッケル(II)-およびコバルト(II)-EDTAおよびEDTA-OH錯イオンと1-(1-ヒドロキシ-4-メチル-2-フェニルアゾ)-2-ナフトール-4-スルホン酸(カルマガイト)との配位子置換反応
児玉 睦夫
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1970 年 91 巻 2 号 p. 134-137

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抄録

1-(1-ヒドロキシ-4-メチル-2-フェニルアゾ)-2-ナフトール-4-スルホン酸はニツケル(II)-およびコバルト(II)-イオンと非常に安定な錯イオンを形成し,これら金属イオンのEDTAおよびEDTA-OH錯イオンと測定可能な速度で配位子置換反応を起こし,EDTAおよびEDTA-OHを遊離させる。本報では11.0>pH>10.0の領域にわたり15℃で620mμ における遊離のカルマガイトの示す吸光度の時間変化を測定し,カルマガイトとニヅケル(II)-および蟹バルト(II)-EDTAおよび-EDTA-OH錯イオンとの配位子置換反応を速度論的に検討し,置換反応の反応機構の解明および速度定数の決定を試みた。すべての反応はエリオクロムブラックT(BT)系と同様完全解離したカルマガイト陰イオン(D3-)および2価のカルマガイト陰イオン(HD2-)を含むつぎのニつの反応径路を経て進行する。

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