1971 年 92 巻 10 号 p. 815-819
ジアセトンアルコールの分解反応により,まず約30種の物質の固体塩基触媒活性について調べ,活性は焼成温度により大きく変わるが,活性の大小順はほぼつぎの順位になることを認めた。
MgO, Cao, CsF>Fe(OH)3, K2CO3, CaO・SiO2>MgCO3, KF>Al(OH)3,
Mg(OH)2, La2(CO3)3, SiO2・Al2O3>Ca(OH)2, Ni(OH)2
この順位は,固体塩基性度の大小にほぼ対応した。
ついで活性最大の酸化マグネシウムを触媒とする場合につきやや詳しく検討した結果,酸化マグネシウムの触媒活性および固体塩基性度はともに焼成温度450°Cで最大となり,この触媒を用いるとき活性化エネルギーは11.1kcal/molとなった。反応の速度はジアセトンアルコールおよび触媒濃度の各一乗に比例し,このことから,反応は表面反応律速であると考えた。
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