ユーロピウム(III)-グルコン酸錯体のポーラログラフィー
1971 年 92 巻 8 号 p. 710-714
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1971 年 92 巻 8 号 p. 710-714
D-グルコン酸は種々の金属と錯体を形成する。ユーロピウム(III)-D-グルコン酸錯イオンのポーラログラフィーにより,その電極過程および電極近傍におけるイオン種,速度定数および生成定数を求めた。
pH滴定によって溶液中に[Eu(GH4)2(OH)2]-,[Eu2(OH)2(GH4)]3+の錯イオン種の存在を認めた。田中・玉虫の拡張式を用いて[Eu(GH4)2(OH)2]-の生成定数を算定するとK=(6.31±0.01)×106を得た。
一電子非可逆性の還元波を示し,拡散律速である。その波の半波電位はpH8.6から9.20までほとんど一定であった。pH8.6(μ=0.3(NaCl))での電極反応は
[Eu(GH4)2OH)2]- げた Eu(OH)2++2GH4-
Eu(OH)2++e→Eu(OH)20
その電極反応の速度定数は[Eu3+];[GH4-]=1:22.7で1.62×10-13cm/secを得る。その錯体の構造がpH8.0以上で提供された。
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