日本化学会誌(化学と工業化学)
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アントラセン中の少量のカルバゾールの吸光光度定量法
古沢 源久山田 澄子佐藤 義一安藤 豊武内 次夫
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1973 年 1973 巻 4 号 p. 733-736

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抄録

アントラセン中に含まれている少量のカルバゾールをクロマトグラフ法により分離したのち,キサントヒドロールで発色させて定量する方法を考案し,0.01%まで定量可能な操作法を確立した。試料50mgを,o-ジクロロベンゼンに溶解し,アルミナを充テンしたカラム(O.6Φ×5cm)に流す。その後,10mlのo-ジクロベンゼンで展開して,大部分のアントラセンならびに影響を与える不純物を除去する。無水酢酸5mlでカルバゾールを溶離したのち,0.1mo1/l塩酸で無水酢酸を加水分解する。キサントヒドロール溶液と濃塩酸を加え 80℃で45分間加熱して発色させる。570nmにおける吸光度を測定して定量する。試料中にアセナフテン,フェナントレン,フルオレン,ジフェニレンオキシド,アントラキノン,アクリジン,フルオランテンなどが不純物として含まれていても影響しない。

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