日本化学会誌(化学と工業化学)
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ポリメタクリル酸存在下でのN-ビニル-2-オキサゾリドンの加水分解
遠藤 剛最上 隆夫大河原 信
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1973 年 1973 巻 4 号 p. 832-836

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抄録

ポリメタクリル酸(PMAA)存在下でのN-ビニル-2-オキサゾリドン(NVOx)の加水分解を検討した。加水分解速度は同じpH値でPMAAの存在下の方が存在しないより大きく,基質(NVOx)の高濃度では飽和現象を示すMichaelis-Mentenの式にしたがうことを認めた。 NVOxの加水分解におよぼすいろいろの有機溶媒の効果を検討し,NVOxとPMAAの相互作用には疎水結合と水素結合が大きな寄与をしていることがわかった。さらにPMAAとポリマー錯体をつくるポリビニルピリドン(PVP)の添加の影響,またPVPの分子量の影響を検討した。加水分解速度はPVPの添加量,分子量が増加するにつれて減少した。加水分解における熱力学的諸量を求めた。

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