日本化学会誌(化学と工業化学)
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アセトアルデヒドの鎖状オリゴマー
山本 襄山下 岩男
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1974 年 1974 巻 12 号 p. 2425-2427

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抄録

トリエチルアルミニウム-γ-メチルチオブタノール系(1:1,1:3)触媒によるアセトアルデヒドの重合を行なった。
-78℃での重合では,1:1触媒により結晶性ポリマーと非晶性ポリマーが得られるのに対し,1:3触媒では結晶性ポリマーとともに鎖状オリゴマーが得られた。トリエチルアルミニウム-α-エチル-γ-メチルチオブタノール系触媒を用いても同様な結果が得られた。一方,1:3触媒による天井温度近くでの塊状重合においては,石油エーテル可溶の鎖状オリゴマー(MW<2500)のみが生成した。末端基は主としてアセチル基およびエトキシ基であり,また,触媒からのγ-チオブトキシ基を一部含むことがIR,NMR分析などからわかった。また,副生成物は酢酸エチルであった。これらの結果から,重合および連鎖移動の機構が考察された。

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