1974 年 1974 巻 5 号 p. 880-884
Sio2/Al203モル比の異なる木曽土,寺内土,北上土,大沢土の各種アロフェンを用いて水酸化ナトリウム処理を行ない,液相中への本アロフェンの溶解特性について研究し,アロフェン原料のSio2/Al203モル比および原料の化学緯成がゼオライ添合成に与える影響について調べた。
アルミナは処理時間の増加とともに液相中に溶解するのに対して,シリカはいったん溶解するが時間の増加とともに液相中への溶出量が減少するという他の粘土類にみられない本アロフェン特有の溶解性を示した。
そのため,SiO2/Al203モル比が低く,水酸化ナトリウム溶液中へのシリカ,アルミナ溶出量の少ない寺内土でもA型ゼナライトを100%生成し,SiO2/Al203モル比が高く溶出量の大きい北上土,大沢土は他のシリカ源を加えることなしに直接ホージャサイト型ゼオライトを生成するという結果を得た。
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