1974 年 1974 巻 5 号 p. 967-971
cis-[Co(II)(en)2PVIC1C12, cis-[Co(III)(en)2NEICI]C12(PVI:ポリ(1-ビニル-2-メチルイミダゾール),pn=250, NEI:N-エチルイミダゾール)を合成, FeEDTA2による還元反応を行ない,おもにイオン強度の影響,アルコール添加効果について検討し,おのおのの活性化因子を求めたeイオン強度μを増すと,Co(III)-NEI系では 7Z vs Iog kがほぼ直線的に減少するのに対し, Co(III)-P VI系では曲線となりいちじるしい減速効果が認められた。また,その粘度挙動との対応から高分子鎖の形態変化が反応性に大きな影響をおよぼしていることがわかった。さらに,水-アルコール混合溶媒中では,アルコール含量の増加にともないいちじるしく加速され,とくにエタノール,2-プロパノールを添加するとCo(III)-PVI系ではkの極大が現われ,しかも反応温度の上昇とともに低エタノール含量側へ移動する。この現象について高分子鎖の形態と関連させて議論した。
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