1974 年 1974 巻 5 号 p. 972-976
2-ホルミルピロールと各種アミンから誘導されるSchiff塩基を配位子とする銅錯体とDPPHの反応を検討した。反応速度は配位子のπ共役系の大きいものほど速く,配位子の分子構造に大きく依存している。高分子錯体の方が,対応する低分子錯体よりも反応は遅く,立体障害の影響が顕著に認められた。また,反応の活性化エネルギーが,中心銅イオンのCu2+→Cu+の還元半波電位と直線関係にあることを見いだした。さらに,高分子錯体の場合,還元半波電位は,高分子鎖の構造変化に対応して大きく変化することが認められた。
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