日本化学会誌(化学と工業化学)
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ヘキサフルオロプロペン二量体とアルコールおよびアルデヒドとのラジカル付加生成物の構造
石川 延男永島 彰林 誠一
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1974 年 1974 巻 7 号 p. 1240-1244

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抄録

〔1〕および〔2〕の混合物であるヘキサフルオロプロペン二量体とメタノールおよびアセトアルデヒドを過酸化ベンゾイルの存在下に反応させ,その生成物の構造を1Hおよび19F NMRスペクトルから明らかにした。メタノールとの反応では〔3a〕(エリトロ体),〔3b〕(トレオ体)歯よび〔4〕が2:2:1の比で生成し,これらは分取ガスクロマトグラフにより分離することができた。アセトアルデヒドとの付加物としては〔9a〕(エリトロ体),〔9b〕(トレオ体)および〔10〕の三つが6:2:3の比で生成していることがわかった。また〔3a〕の3,5-ジニトPt安息香酸エステル〔6〕および〔9 a〕の2,4-ジニトロフェニルヒドラゾソ〔11〕をそれぞれ単一な結晶物質としてうることができた。以上の各生成物の配座とNMRスペクトルとの関係について論じた。

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