日本化学会誌(化学と工業化学)
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3-フェノキシプロピレンジアセタートおよび3-フェノキシプロピルアセタートとホルムアルデヒドとの酸触媒反応
蜷川 彰森田 俊明松田 治和
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1975 年 1975 巻 12 号 p. 2215-2220

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抄録

過塊素酸を触媒として酢酸中で,3-フェノキシプロピレンジアセタート(POAc2)および3-フェノキシプロピルアセタート(POAc)とホルムアルデヒド(F)との反応を行ない,いろいろの反応条件が樹脂の分子量におよぼす影響を検討した。POAc2およびPOAcからはモル比(F/P)1.2,反応温度90℃で,分子量がおのおの3300,5020の樹脂を得た。また,これらのモノマーおよび樹脂中間体関連化合物とFとの反応速度をFの消費速度から求め,次式を得た。
ただし,P=POAc2または3-(p-トリルオキシ)プロピレンジアセタート(TOAc2).
おのおのの反応の反応速度定数(々×1021/mol,min,30℃)および活性化エネルギー(kcal/mol)として,つぎの値を得た。
POAc2:1,54,19,5,POAc:4,32,18,6,TOAca:1,12,19.6,3-(p-トリルオキシ)プロピルアセタート
(TOAc):2.79,20.1
POAcおよびTOAcの二核体化合物とFとの反応のF消費曲線はモノマーとは異なった挙動を示した。

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