1975 年 1975 巻 12 号 p. 2211-2214
次式で示される構造のポリカチオンー7,7,8,8-テトラシアノキノジメタン(CQ)塩のESR吸収スペクトル,とくに中性CQ(CQ)分子の添加比が異なる場合のESR吸収強度1の温度変化を測定し,電導性と根関させ考察した。
CQsimplesaltでは,絶対温度丁が210°K以下で1(1/T),210°K以上で1(1/T)[3+exp(/T)]の関係が観測され,温度上昇にともない-重項,三重項状態の縮退状態から分離状態へ移行する。しかし,分離エネルギーと電導の活性化エネルギーE.が-致しないことからCQsimplesaltの電導には三重項状態が関与しているとは考えられない。一方,CQcomplexsaltでは,CQoの増加にともない1がTに無関係な状態が観測され,320°K以上では一重項,三重項の分離状態に移行して強いスピン相互作用が認められた
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