日本化学会誌(化学と工業化学)
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Pb(ZrxTi1-x)O3の組成変動
掛川 一幸渡辺 潔毛利 純一山村 博白崎 信一
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1975 年 1975 巻 3 号 p. 413-416

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抄録

固体間反応によって合成されたPb(ZrxTii-x) 03のxの分布が定量的に取り扱われた。Pb(Zr.Ti,-x) 03は正方晶領域において,9tの増大にともないa軸の長さが増大するが,c軸の長さはほとんど変化しない。一方,このものの粉末x線回折結果は,c/cがほとんど0になるのに対し,aalaカミ大きな値をもつ。とのような事実は,この試料がペロブスカイトABO3のB位置にZrとTiの分布があるものとして合理的に説明される。格子定数と組成パラメーターxとの関係およびa/aの値とから実際のxの上限値と下限値とが決定された。このような方法を用いて固相反応によってつくられたPZT系の熱処理条件と組成の変動との関係が定量的に示された。

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