日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
Print ISSN : 0369-4577
1975 巻, 3 号
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  • 中野 栄一
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 409-412
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    チオ尿素を含む亜鉛の強アルカリ性溶液を加熱することにより,比較的大きな結晶性の硫化亜鉛沈殿が得られる。しかし沈殿の硫黄含量は理論量よりもかなり少ない。化学量論的な沈殿を得るためにつぎのような条件で沈殿を水熱処理した。第1の場合,試料は0.05moluのZnSOe,0.06,0.1および0.5mol/lのチオ尿素,0.5mol/lおよび0.5mol/lのNaOHを含む,それぞれの溶液からつくり,水とともにオートクレーブ中で,300℃,22時間,かきまぜることなく処理した。第2の場合,試料はO.05mol/lのznso4,0.5:mol/lのチオ尿素および0.5 molのNaoHを含む溶液からつくり,チオ尿素溶液とともにオートクレーブ中で,150~300Cで2~24時間,対流によりかきまぜ処理した。両者とも水蒸気圧のもとに行なった6前者では目立った組成変化はみられなかったが,後者では300 C,6時間の処理により,ほとんど化学量論的な沈殿が得られた。
  • 掛川 一幸, 渡辺 潔, 毛利 純一, 山村 博, 白崎 信一
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 413-416
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    固体間反応によって合成されたPb(ZrxTii-x) 03のxの分布が定量的に取り扱われた。Pb(Zr.Ti,-x) 03は正方晶領域において,9tの増大にともないa軸の長さが増大するが,c軸の長さはほとんど変化しない。一方,このものの粉末x線回折結果は,c/cがほとんど0になるのに対し,aalaカミ大きな値をもつ。とのような事実は,この試料がペロブスカイトABO3のB位置にZrとTiの分布があるものとして合理的に説明される。格子定数と組成パラメーターxとの関係およびa/aの値とから実際のxの上限値と下限値とが決定された。このような方法を用いて固相反応によってつくられたPZT系の熱処理条件と組成の変動との関係が定量的に示された。
  • 斎藤 穣, 中野 健次, 原納 淑郎, 井本 立也
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 417-421
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    近年,母液接触面積の増大,均一粒径の結晶生成などで有望視されている逆円錐型容器を用い,硝酸バリウム結晶の溶解およびその成長速度を測定した。まず,容器特性について若干の考察を行ない,その結果,本容器内では,物質移動定数は流量,および結晶粒子堕の大きさに影響されないこと,したがって,物質移動速度が関与する速度過程の解析には,あらかじめ溶質の物質移動定数に関する知見を得ておく必要があることを示した。ついで,固定熔融球に関する溶解速度の結果としてRanz MarshalI型の無次元化式を得た。
    76(z lltB-)i13(-fz1,1; ;fi1Lsu)lx2
    ここで,kは物質移動定数(9/cm2,sec), Dは拡散係数(cm2/sec),πは液流速(cm/sec), Lsは固定球半径(cm),F,3eeFはそれぞれ溶液の密度(glcm3)および粘度(glcm,sec)である。その結果と結晶粒子の溶解速度との比較から,使用した結晶粒子の形状係数畝,として顕微鏡観察と矛盾しない値1,84を得た。また,本宰験温度範囲内における溶質の液義膜拡散定数の温度依存度として4, 0 kca1/mol(固定球)3.95 kcal/mol(結晶粒子)を得た。
    つづいて,総括成長速度を測定し,その速度は拡散律速域と表面反応律速域の中間域におけるものであることを明らかにし,溶解実験から得た物質移動抵抗を用いて表面反応の活性化エネルギL27.5kca1/molを得た。最後に,逆円錐型晶六器の容器効率に対する操作因子としての結晶粒径について若干の考察を加えた。
  • 上田 壽
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 422-426
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ペリレン-A1203-MoO3-ベンゼン系から得られるg=2付近のESR吸収が二つ以上の成分を含んでいるかどうか,およびESR吸収強度とマイクロ波入力の関係が非線型でないかどうかを見る目的で,ESR吸収のマイクロ波入力依存性を測定した。ペリレン-ベソゼソの接触によりA1203-MoO3の表面には9本の超微細構造線からなるESR吸収(U),超微細構造のないESR吸収(V),とMo5+のESR吸収の三つの吸収が生ずる。 UとVの吸収は重なっているが,スペクトルの入力依存性を利用して分離することができた。Uはペリレソカチオソによるものであることがすでに知られている。 AlzO SlMoO3を300C,10-9 mmHgで十分脱水すると,ほとんどUのみからなるESRスペクトルが得られることをスペクトルのシミュレーションにより確認した。ペリレンカチオソが酸化物表面に吸着された水分子や02-との間に水素結合を生成して安定化するとともに分子運動が束縛されることが超微細構造のないESRスペクトルVを与える理由であると結論できる。Vの方がUよりも入力飽和の小さいこともこのような考え方でよく説明できる。これら常磁性種のESR吸収は0.3mW以下のマイクロ波入力では,マイクロ波入力の値に比例することがわかった。
  • 山村 武民, 中富 俊介
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 427-431
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    リン酸,各種リン酸塩,リソタングステン酸および酸化ニッケルを含むアルミナおよびシリカ,アルミナ系触媒を使用して,エチレンとプロピレンの三二量化反応を調べた。パルス反応で生成ペンテソ中.のイソペソテソ含有率が高い値を示したりソタングステン酸アルミナ1(PW-AI,03)触媒を用いて,流通法によりさらに詳細な検討を行なった。その結果PW-A1203触媒は,イソペソテソ含有率をほぼ80%にまで向上さすことが認められた。また酸性度測定により,本触媒のHl -5.6の酸量と共二量化活性との間には,対応関係が存在することが認められた。
  • 高島 正之, 渡辺 信淳
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 432-436
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    結晶性フッ化黒鉛の生成過程について二三の炭素材質のフッ素化反応過程を顕微鏡観察およびX線回折より検討し,さらにフッ化黒鉛の結晶構造に関する知見をX線写真法および電子線回折法などにより得た。結晶性フッ化黒鉛の最適生成温度はフッ素圧100~350mmHg下において580~610 Cである。原料炭素材質の結晶性や純度が低い場合には,この温度では生成したフッ化黒鉛の分解反応が起こり,結晶性のよいフッ化黒鉛は得られない。高純度天然黒鉛(マダガスカル産)のフレイク状のものが最適である。フッ素化反応は黒鉛層構造におけるedge Planeから進行し,約10時間の反応でフッ素化は完了するが,結晶性のすぐれたフッ化黒鉛を得るには,その後10時間以上反応条件下に保持する必要がある。フヅ素圧100mmHg下では全反応時間は48時間以上を要した。ブレイク状フッ化黒鉛は雲母状の外見を有し,薄い平板状に容易にヘキ嘉する。フッ化黒鉛は積層構造であるが,一定の層間距離で積層しつつも積層方向(ご軸)の結晶格子の規則性はほとんどなく,いわゆる乱層構造である。層間距離の実測値は5。84Aである。層平面内の二次元格子は六回対称で,その格子定数は2.54Aである。層平面を形成する炭素の骨格はジグザグ構造で,炭素一炭素問結合距離1は1. 54 A,炭素-フヅ座間結合距離は1.41Aで炭素間結合角は約111である。理想結晶では六方最密充テンの積層構造をとり,6軸の格子定数は5.56Aで,単位格子を形成する原子数はCが2固,Fが2個で,比重の計算値は3.39となる。実測値は3.1 0.1であった。
  • 加藤 悦朗, 村瀬 嘉夫
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 437-443
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    数種のカーボシブラヅク,それらの高温処理物,種々な海度に熱処理したポリ塩化ビニル炭粉末,ガラス状炭素摩砕物黒鉛粉末などについて,250℃付導に事ける堆積状態電気抵抗変化を雰囲気の変化に対して測定した。
    窒素はすべての炭素粉末の揖抗にほとんど影響を与えないが,永素に炭素の種類に関係なく抵抗を時間とともに増大させる。また窒気中酸素の影響は,炭素の結晶度,面間隔や結晶子径と相関性をもつ。結晶度の低いものほど酸素によって抵抗が大きく時間的に増大し,結晶度が高くなるにしたがって次第に変化の割合が小さくなり,乱層構造の面間隔に相当する結晶度付近で逆転して,それ以上結晶度の高いものは抵抗が時間とともに減少する。
    空気中酸素によるこの特異現象は,粉末炭素の結晶の異方性の発達の程度により,炭素網平面の末端の関与の大きい接触と,層平面の関与の大きい接触との割合が異なることによる。酸素によって,前者の接触抵抗は増大し,後者のそれは減少すると仮定すれば,よく説明することができる。
  • 田中 信行, 五味 一仁, 白樫 高史
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 444-448
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Mn(III)錯体による酸化反応機構を検討するために, Mn(III)EDTA-EDTA(エチレンジアミン四酢酸)系およびMn(III)CyDTA-CyDTA(trans-1,2-シクロヘキサンジアミソ四酢酸)系の水溶液中における酸化反応生成物の同定および定量を試みた。その結果,主生成物としてEDTRA(エチレンジアミン三酢酸),CyDTRA(trans-1,2-シクロヘキサンジアミン三酢酸), HCHOおよびCO2が確認された。このことから,主反応はつぎの(1)および(2)式で示されるものと推定した YはEDTAある
    Mn(III)Y+Y - e Mn(ll)Y+Y +CO2 (1)
    Mn(III)Y+Y +H20 Mn(II)Y+Y+HCHO+H+ (2)
    いはCyDTA, (Y,はEDTRAあるいはCyDTRAおよびY.はYが1電子酸化を受けたラジカルを意味する)。これらの系においては,ラジカルの連鎖反応によってCO2を多量に生成する反癒はほとんど起こらず,また,EDTRAあるいはCyDTRA以外の副生成物(N-町チルエチレンジァミソ-N, N-二酢酸,N-メチルシクロヘキサンジァミン-N,N-二酢酸)の存在が示唆されたことから,(1)および(2)式で示される主反応のほかに副反応が存在すると考えられる。
  • 吉田 稔
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 449-454
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    火山発散物中のフッ素と塩素の分別の原因を明らかにするために,火山かうと火山岩の反応についてのモデル(模型)実験を行なった。
    火山岩粉末を1000℃に加熱して発生するガスを850~150Cのほぼ直線的な温度勾配をもたせた火山岩粒層を通過させ,火山岩粒に捕捉されたフッ素,塩素を100Cごとに区分して定量し,また,ガス中に残ったフッ素,塩素も定量した。試料として,三宅島産玄武岩と白滝産黒曜石を用いた。
    実験の結果,つぎの結論を得た。1)火山ガスのフッ素,塩素含量の変動は,水蒸気の凝縮が起こらない範囲では,主として周囲のケイ酸塩岩石との反応に起因する。昇華物の沈積による影響は小さい。よく知られている噴気孔温度とFlc1比の正の相関はこの反応で定量的に説明できる。2) ケイ酸塩岩石との反癒により,塩素は主として400C以下で水溶性の化合物をつくるフ素は主として300℃以上で水に不溶性の化合物をつくる。またフッ素はつねに塩素よりもケイ酸塩岩石に固定される傾向競強い。
  • 長谷部 清, 神原 富民, 佐藤 泰昌
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 455-458
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ニトロソR塩(Na2HNRS)とコバルト(III)の陰イオン錯体は,ゼイミン(Z÷Cl-)の存在でクロロホルムに抽出される。有機相に抽出された錯体の吸収極大は420,nmと約500 nmにあるが試薬自身の吸収のない500 nmより長波長領域, すなわち505 nmと550 n=mを定量に利用した。その吸光度は水相のpH 6.0~8.0において一定で最大の値を示した。有機相中でのコバルト(III)の濃度がO,,20~2,2u9/cm3の範囲でBeer の法則にしたがい,モル吸光係数は,550 nmにおいて10,55x103,505nmにおいて11 70 101 cr f,m tr i,dn1であった 抽出された錯体の組成をe-ル比法,連続変化法および三成分系の連続変化法で倹討したところ,組成として(Co3÷NRS3,(Z÷)6)の二元錯体を生成していると考えられる。共存イオンのうち,多量の鉄(III)はクエソ酸でマスキングできる。水相において吸光度を測定する従来法に比較して,感度および選択性において,本法は多少ともすぐれている。
  • 戸田 清, 長浦 茂男, 渡辺 正, 鋤柄 光則, 本多 健一
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 459-462
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    云-アゾベゼソ,-4-ニトロ-4しジメチルアミノアゾペシゼソの訂視偏光吸収メペクトルを,-ネマテイヅ灘飼トキシベソジリデ糟-ηブチルアソ.-(MBBA)欝媒として測定Lge,液晶分を淀方離醜させ,qの諦溶噸下話姻躯編発の偏光面とのなす勉変化させて光学灘を測定することにより,上記の7ゾ系色素4~電子遷移における遷稗モーメントの方向を式(1)を用努て検討したQ液晶の配向の秩序度S 0.6であるとしたとき,t-4-ニトロ-4,-ジメチルアミノアゾベソゼイでは艶遷移モーメントの方向に分子軸と二直し,またアゾベンゼンでは,分子軸に対して32をなすことが結論された。
    さらに,応用上の興味かち透呪電極をもつセルに電圧印加し,4-ニトロ-4ジメチルアミノアゾベンゼソの偏光吸収スペクトル変化を灘識した。
  • 藤田 一紀, 有川 喜次郎, 鴈野 重威
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 463-468
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    不チレンジビニルドンゼソ共重合のポラスポリーを高速液体クロマトグラフィーのカラム充デン剤に使用し,カラム効率,移動相の組成,カラム温度,試料負荷量など分離におよぼす諸因子について検討した。
    試料に11-デオキシコーチコステロン(k=2。5)を使用し,粒子直径25±2μの本ポーラスポリマーに対して,移動相(メタノール)の線速度1cm/secでカラム効率は1:m:mが得られた。本ポーラスポリマーの比表面積は328m219で,内後2.1 ni in,長さ500血紅のカラムを使用した場合,アソ下ラセン(3.4)では負荷量3.5μ9までカラム効率が一定であったがジそれ以上では低下した。本ポーラズポリーはンタノーンレを移動相にしたとき,疎い分離を示す。しかし保持容量の大きい化合物にいは,ヘキサンの添加により速く溶出させ,かっカラム効率も改善することができた。近接ピクの分離にはメタオール移動相に水を添加すやことにより昨善することができたが,保持容量は大きくなる傾向を認あ準またカラム温度をk昇さ津ることにより保持容量を循減させ,勇ラム効率を啄回するともできた。
  • 千葉 俊郎, 高田 善之
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 469-472
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    窒素定量法の一つであるミクロKjeldah1法に対し,ホスフィン酸を主体とした還元前処理剤を使用して改良を加えた。すなわち,Kjeldah1分解前に試料を濃硫酸に溶かし,ホスフィソ酸ナトリウムを加え,ミクロバーナー上で30分間加熱前処理するだけで,ほとんどのニトロ,ニトロソ,アゾおよび酸ヒドラジドなどの化合物中の窒素を分析す為ことができた。しかし,硫酸中での還元剤の使用には限度があることがわかったので,ホスフィソ酸を非酸化性酸溶媒中で温和な条件下で処理することにより適用範囲を広げ,さらに亜鉛末を共存させ還元力を増し,結局,ホスフィγ酸酢酸一塩酸亜鉛アマルガム系で前処理することにより,ニトロ,ニトロソ,アゾ,ヒドラジン誘導体,およびいままでの改良法では分析困難とされてx, 1 ,ヘテロ環内に窒素一窒素結合を有する数種の化合物の分析も可能となった。しかし,アミノピリンに対してだけは,いまだ不十分な結果しか得られなかった。
  • 内山 宏, 小沢 周二
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 473-476
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ベンズァニリドの溶液に光照射し,光反応生成物,および照射光波長の影響を検討した。
    ベソズアニリドのエタノール溶液に,空気中高圧水銀灯で照射したところ,アニリン,安息香酸,安息香酸午チル,ベソズアミド,アゾベンゼン,2-および4-アミノベソゾフェノン,フェナントリドン,および高分子物質が生成してくることを確認した。反応の初期には転位生成物が多いが,次第に高分子物質が増加し,最終的に90%以上にも達するようになる
    照射光波長め影響についてみると,転位生成物,分解生成物は250~270血1の光でもっとも多い高分子物質の生成の度合は溶媒により大きくかわり,ベソゼソ中では300~360nmの光でもっともよく生成するが,エタノール中では300nm以上の光ではあまり生成せず,300nm以下の光で生成する。また,この高分子物質の生成は,空気中より窒素中で生費しやすい。この葺分子調質の構造は確認してないが,これは,分解物および転位物の二次的反応で生じてきたものと考えられる。
  • 小山 徹, 石川 倶通, 山崎 康男
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 477-480
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ジメチルスルポキシド中でトリメチルベソジルァンモニウムヒドロキシドを触媒としてトリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌラート(THEIC)の分解反応を行なうと2-オキサゾリジノソが生成する。この2-オキサゾリジノソを生成する機構について速度論的に検討した。
    反応は A B,B -ki -,C+D,および, C-,2D ように三段階逐次二次反応機構で表わすことができた。ここでAはTHEIC, BおよびCは反応の中間物,.そしてDは2-オキサゾリジノソである。
    速度定数k,k2および馬を決定し活性花パラメーターを計算した。これらの結果から,各段階の反応はアルコール酸素が分子内尿素カルボニル炭素を攻撃すると同時にもとのC-N結合が開裂することによって進行することがわかった。
  • 油井 知之, 阿部 義道, 小川 広則, 北原 雅夫
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 481-489
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    気相接触酸化法によるメタクロレィンからのメタクリル酸合成の可能性を検討するために,種々の金属酸化物およびそれらを組み合わせた触媒系について研究を行なった。
    その結果,シリカゲルに担持したMo08-V205系触媒がやや良好な触媒活性を有し,この系にリソを添加するとメタクリル酸の収率,選択率ともに向上する。さらにMoO3-V,05-P30,系触媒における担体の影響について検討し癒結果,表面積の比較的小さい(<1 m2/9)アルミニウムスポンジを担体として用いたときに,もっとも好結果が得られることを見いだした。すなわちメタクロレイソ濃度3.3vo1%,酸素/メタクロレイン モル比1.5,水/メタクロレイン モル比15.0の原料混合ガスを用い,接触時間3.7秒(触媒量50 ml)で反応を行なった場合,反応温度330Cにおいてメタクリル酸収率43%,選択率58%の結果が得られた。
  • 中山 哲男, 中村 悦郎, 小口 勝也
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 490-495
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    金属-臭素からなる二元系触媒存在下,主として常圧下で1,2,4,5-テトラメチルベンゼン(TeMB)を酢酸溶媒中で液相酸化し,活性な触媒を検索するとともに,反応生成物および触媒臭素の経時変化を追跡し,TeMBの液相酸化における反応の特徴について検討した。
    触媒活性は金属単独ではCo>Ni>Cr>Mn,臭素存在下ではCo≒Mn>Ce>>Cu>Ni≒Crの順序で,,Hg, Pb, Cd, Ag, Znなどの活性は認められなかった。 Coに臭素を添加した場合, TeMBの減少速度はいちじるしく増加することを認めた。臭素イオンは反応初期のはげしい酸素吸収時に有機臭素へ変換することが認められた。
    生成酸の経時変化を追跡した結果,TeMBの酸化は逐次反応で進行することがわかった。また,ジカルボン酸の三異性体,すなわち4, 6-ジメチルイソフタル酸2,5-ジメチルテレフタル酸および4,5-ジメチルフタル酸の生成比は定常期において48:28:24であった。
    さらに酸素加圧下での酸化についても検討した結果,常圧酸化と比較して酸化速度はいちじるしく増加し,酸化も高度に進行するが,触媒活性および反応の経過は同様な傾向を示すことを認めた。
  • 服部 幸和, 芦田 道夫, 渡辺 禎三
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 496-500
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ポリエチレンをアルカリハライド単結の(OOI)勢開面に真空蒸希させることにより分子量1000~5000優低分子量ポリエチレン蒸着薄膜が得られた。盤領条件により,種々の珍子醍向および結晶形態カミ観察された。高真空中,下地温度が室温で蒸着した場合には,ポリエチレンは,c軸が下地面に平行に配向し,下地面上の[110]方向に棒状または網目状形態をとって配向成長し,そのさいポゾエチレンの(110)面が下地面と接して成長した楓アルカリハライドの種頚によらず凋じ結果を示したことから,下地面の[110]方向に沿った向符号の電荷の分布とポリモチレンの分モ鎖をもっとも密に含む(110)面との相互作用が核形成に.もつとも有効に働いたと考えられる。下地温度が100℃以上の場合には,ポリエチレンのヒ軸が下地に早行配向し,内部が網目状の楕円型結晶や,さらに。軸が下地に垂直に配向した円板状結晶などが観察された。
  • 加藤 好治, 安藤 勲, 西岡 篤夫
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 501-507
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    メタクリル酸メチル-スチレン共重合体のミクロ構造を,i3C-(iH)NMR法を用いて解析した。メタクリル酸メチル単位のa-メチル炭素および第四級炭素は,タクチシチ-を含めた一次Markov過程にしたがうトリアッドで帰属した。第四級炭素の解析から得られたコアイソタクチシチP-の値とプロトンのメトキシ基の解析から得られた値とがよく一致した。スチレン単位のメチソ炭素はスチレン単位の分率が大きい場合には,タクチシチ-を含めた憎次Markov過程にしたがうトリアッドで帰属できるが,スチレン単位の分率が小さい場合には,スペクトルの分離がわるいため完全には帰属できなかった。
  • 蜷川 彰, 吉森 勝茂, 松田 治和, 松田 住雄
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 508-513
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    過塩素酸を触媒として酢酸中で,2-フェノキシエタノール(P.OH)とホルムアルデヒド(F)との反応を師管で行ない,いろいろの反応条件が樹脂の分子量におよぼす影響を検討した。モル比(F/P2QH)1.2,反応温度90 Cで得た樹脂の分子量は7290であった。モノマーや1-および2-置換体とホルムアルデヒドとの反応性比を,樹脂モデル化合物の反応二度定数から求めるとk1=2,4k2=76k3であった。上記反応比を井上一二の理論式に代入すると,実験結果と一致した。これらの結果から,樹脂生成機構について考察した
  • 冨田 耕右
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 514-517
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ジメチルテレフタラートのエチレングリコールによるエステル交換反応における金属化合物の触媒作用につき知見を得るために,Ca,Mn,Zn,A1の各酢酸塩と,比較のためのジメチルベソジルアミンを触媒として,パラ位置換安息香酸メチルのエチレングリコールによるエステル交換反応を行なった。吝反応における速度定数値を算出して,Hammett式にしたがってプロットすると,いずれの触媒の場合にも直線関係の成立が認められた。p値はいずれの場合にも正の値であるが,その大きさ自体はジメチルベソジルアミンの場合が最大で,以下金属種の相違により変動し,ジメチルベソジルアミソ CaMn Zn A1の順となった。これは各金属種のLewis酸強度の大きさと逆相関の関係にあるようで,この結果ほ,各金属種がLewis酸として働くためにパラ位の置換基の効果が目立だなくなること,換言すれ礒各金属塩の触媒効果は電子吸引性の置換基効果と見なしうること,などを示唆するものと思われる。
  • 杉山 一男, 仲矢 忠雄, 井本 稔
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 518-522
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    2-テトラゼンの反応性を知るために,メチル,エチル,n-プロピル,n-ブチルの4種のテトラアルキル置換体を開始剤として,塩化ベンジル(BC)存在下でアクリロニトリル(AN)の均一重合を行なった。触媒活性は置換基が電子供与性になるほど低下することがわかった。
    つぎに,ANの重合仁対する2-テトラゼンの1,4-位の置換基の影響を明らかにするために,2-テトラゼンとBCの原応を試みたところ,すべて二次反応速度式にしたがった。反応の はほとんど変化しないが,電子供与性基ほどAHキは増大した。または大きな負の値となり,とに相殺関係が成立した。したがって反応は,2-テトラゼソの構造の変化に関係なく同一の求核置換反応であうことが明らかとなった。両者の反応から,それぞれ対応するベンジルジアルキルアミンを単離した。これらのことから,2-テトラゼソ誘導体とBCの反応は,Menschutkin類似反応を経る機構で進行し,ANの重合は2-テトラゼンが触媒的に分解して生じたジアルキルアミノラジカルによって開始しているものと考えられる。
  • 小佐井 興一, 東野 剛, 大植 貞夫
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 523-526
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    塩化カルシウム-メタノール溶液中の6-ナイロンへの種々のビニルモノマーのラジカル開始剤によるグララト反応について調べた。重合系にアクリル酸,メタクリル酸などの不飽科共役カルボソ酸が存在する場合には,アクリル酸メチル,メタクリル酸メチルなどのグラフトポリマーを得た。不塩出酸め存,在しない場合,また飽和のプロビナン酸が存在してもグラフト反応は起こらなかった。これらについて開始剤の種類,モノマー,酸,また金属盗の影響などを調べた。またメタノール溶液中の共重合ナイロン,水中の6-ナイロン繊維へのグラフトについて比較検討を行なった。
  • 中西 洋一郎, 進藤 昭男
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 527-533
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    エマルジョン紡糸により得られたPVA-PVC系繊維ポリクラールと,PVA-PVC粉末混合試料の熱分解を80 Cから600 Cまでの範囲で行なった。アルゴン気流中では,PVC粉末,PVA-PVC粉末混合試料はともに180~185 Cから重量減少を始めるが,ポリクラールは45~40。C低い140 Cから重量減少を始めることがTG曲線からわかった。数段階の温度に加熱したポリクラールの試料の元素分析,あるいは加熱中に発生する塩化水素ガスの測定結果は,塩素原子が減少し始める温度,塩化水素ガスがいちじるしく発生し始める温度は,水素原子,酸素原子の減少し始める温度よりも35~70。C高いことを示した。赤外吸収スペクトルではYOH,Ye-0, C-Cユによる吸収の強度低下が,各構成元素の減少する温度範囲でみられた。空気気流中では285。C以上,アルゴン気流中では310。C以上に加熱したポリクラールでは,320 C以上に加熱したPVCと塩化水素ガス中で300 C以上に加熱したPVAにみられるカルボニル基あるいは芳香族などによる吸収がみられた。
    これらの結果から,ポリクラールの重量減少開始温度の低下は,分極により部分的に荷電した状態にあるPVCがPVAの脱水を促進するためと考えられた。
  • 石津 浩二, 福富 兀, 加倉井 敏夫
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 534-537
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    クロロメチル化ポリスチレンとリビングポリスチレンをテトラヒドロフラソ(THF)中,スチレンモノマー共存下で-78 Cでカップリング反応した。低温においても使用することが可能な光学セル付きの反応装置を用いて,リビング末端濃度変化を光学測定した。反応はすべて20分程度で終了している。生成したグラフト共重合体の母数はモノマーボ存在しな小場合0反応にくらべていずれも多い。ふたたびモノマーが存在する条件では反応は進行する。モノマーが存在しない反応では,とくに枝高分子の分子量が大きい場含には,生成したグラフト共重合体の枝数に立体的な因子がいちじるしく影響したが,モノマー共存下のカップリング反応では,この因子はあまり影響しなくなることがわかった。
  • 甘利 武司, 中村 亦夫
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 538-543
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    アミロース希薄水溶液の超音波領域における動的粘弾性を水晶ねじれ振動子法により測定した。RaoらおよびDopPertらによる極限粘度のpH依存性の結果と同様, pH 11 0~11.5の領域で粘弾性関数が極小値をとり,とくにn-n,については極小値をとる直前に極大値をとるという現象が観測され,ヘリックス-コイル転移の可能性が確かめられた。
    電解質的性質を示すといわれているpH 13以上のアルカリ溶液系ではG',n-n,の濃度依存性は高分子電解質であるアルギン酸ナトリウム水溶液におけるそれと比較し大きく,分子鎖間の静電的な反発は弱いものとみられる。一方,ヘリックス構造を形成していると見られるpH 10以下の領域では粘弾性関数の濃度依存性はさらに大きかった。
    無限希釈状態における粘弾性関数の周波数分散はアルカリ溶液系において,電解質的特徴は見られずランダムコイル型分子に対する理論曲線に近いものであった。またpH 10以下でのそれもランダムコイル型分子の理論曲線に近く,この溶液系におけるヘリックス構造はきわめて不完全なものであろうと思われる。
  • 林 治助, 山田 拓司
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 544-549
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    アルカリセルロース(Na-Cell)Iを風乾するとNa-Cell斑を経て新しい結晶変態に変わることを見いだし,これをNa-Cell Viと名付けた。構造的にはIIIよりも安定で,とくに高熱乾燥で得られたものは非常に鮮明なX線図を与える。化学分析法および密度法により求めたVIの組成は1C6H1oO5,1NaOHであった。
    セルロース(Cell)IおよびIIからそれぞれ誘導されるNa-Cell I,とI の相違をさきに報告したが,この相違はNa-Cell IIIおよびVIにおいても残存し,出発原料Cell IかIIかでNa-Cll III ,VI I,III IIおよびVI IIと区別した。前二者は熱水による分解でCell Iを再生する。この原因は各反応を通じCell IおよびIIの分子鎖形態が維持されているためであり,結晶水脱離過程では分子鎖形態の変化が起こらないものと考えられる。
  • 赤松 勲, 小林 武, 上嶋 洋
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 550-554
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    クラフトパルプ廃水の3次処理に使用した活性炭のくり返し再生を8回まで行なった。2回までのSpent carbonはカラム吸着に使用したものを利用したが,3~8回のSpent carbonは人為的にクラフトパルプ黒液の希釈液により飽科吸着させたものを用いた。再生温度と再生時間はそれぞれ830C,35分とし,導入した水蒸気量は内径27cm,長さ75cmの炉に対し水として80ml/minの一定とした。
    再生炭の収率は8回まで95 1%がたもたれた。再生炭の嵩密度と強度はくり返し再生の回数が増すとともに減少した。これらの再生炭の粒度分布はくり返しの回数とともに小さい粒径に移った。また水銀圧入法による内部表面積と全細孔容積も徐々に増大した。ヨウ素やメチレンブルーやDBSに対する吸着容量も徐々に増大したが,リグニン吸着力は5回目の再生炭において最大となった。
    新活性炭によって再生の損失を補充した場合のくり返し再生炭の強度は計算によって求めた。この計算によると強度の低下は補充しない場合に比較して,ある程度小さいことが示された。
  • 碇屋 道雄, 竹下 三吉
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 555-561
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ポリ塩化ビニル(PVC)を湿式処理による脱塩酸を行ない,処理条件と脱塩酸生成物の化学的物理的構造を検討した。
    湿式処理は水を媒体とし塩酸の受容体としてNaOH,KOH,Ca(OH)2,Fe粉末を溶解または懸濁させPVCとともにオートクレ一ブ中で加熱により行なった。PVCは250~270 Cで完全に脱塩酸され,脱塩酸生成物は原PVCと同じ粉粒状であり,その色調は黄色,黄褐色,赤褐色,黒色であった。赤外および紫外可視スペクトルの検討からNaOH添加物の場合,脱塩酸生成物は黄色で共役数6~8程度までのポリエン,共役ポリエンが酸化された共役ケトン,エーテル橋かけ結合を主体とした化学構造をもち,その色調はいわゆる酸素による さらし効果 によるものである。Fe添加物の場合は縮合数4~5員環程度までの縮合芳香環が化学構造と色調の原因となっていると推定された。脱塩酸のさいN イオンが共役ポリエソ鎖の保護にFe2÷イオンが芳香環形成に関係しているものと思われた。物理的構造は細孔容積と細孔分布の測定により検討し,添加物のPVC粒子内の拡散が物理的構造に影響していることが知れた。
  • 山口 整毅, 宮木 千恵子, 山川 豊, 塚本 務人
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 562-563
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Polarographic reduction wave of oxygen was found to be suppressed by the presence of cyclodextrin (CD) and the suppression of wave by the presence of β -CD was 20 times greater than the presence of α -CD. This phenomerton could be utilized for the determination of trace amount of α - and β -CD.
    As shift of E1/2 of the 1 st wave was not observed by the increase of CD after the maximum was suppressed, it was concluded that α - and β -CD did not form any clathrate compound with O2 in aqueous solution.
    By the analysis of the 2nd wave in acidic and neutral solution, the formation of clathrate compound of H2O2 and β -CD with the molar ratio 1: 1 was concluded.
    ln alkaline solution, shift of E1/2 of the 2nd wave was not observed. This fact indicated that the HO2 ion did not form clathrate compound. The phenomenon was explained by the interaction of HO2- ion and basicity in the cavity of β -CD.
  • 高部 圀彦, 佐久間 真吉, 片桐 孝夫, 田中 順太郎
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 564-565
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    The sodium-initiated reaction of isoprene with some primary amines was investigated. In particular, the reaction usi4g sterically hindered amines (t-butyl, s-butyl and isopropylamines)gave two kinds of C10-aldimines (2-ethyl-2, 4-, and 2-ethyl-2, 5-dimethyl-4-hexeriyntlidene tbutylamine (6) and (5)), along with the normal adducts.
  • 鈴木 仁美, 石崎 克朗, 花房 昭静
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 566-568
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    The reaction of 3, 4-xylenol with molecular chlorine or sulfuryl chloride in chloroform led to the successive formation of 6-chloro-3, 4-xylenol, 2, 6-dichloro-3, 4-xylenol, and 2, 4, 6trichloro-3, 4-dimethylcyclohexa-2, 5-dienone. The examination of the product mixtures failed to show the presence of 2, 5, 6-trichloro-3, 4-xylenol, which, hdwever, could be ebtained by the indirect method involving the treatment of 2, 6-dichloro-3, 4-dimethylphenyl trifluoroacetate with excess chlorine in trifluoroacetic acid at room temperature, followed by the mild alkaline hydrolysis of the product.
    Reactions of both 3, 4-dimethylanisole and 3, 4-dimethylphenyl acetate with molecular chlorine in acetic acid resulted in the extensive alkyl-oxygen or acyl-oxygen bond fission, giving the carbonyl compounds and polymeric substance. ln contrast, 2, 4-dimethylanisole underwent nuclear hydrogen replacement to give a good yield of 3, 5, 6-trichloro-2, 4-dimethylanisole which, on prolonged contact with the chlorinating agent, was converted into 3, 4, 5, 6-tetrachloro-2, 4dimethylcyclohexa-2, 5-dienone.
  • 橋田 勲, 西村 正人
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 569-571
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Adsorption of hydrogen chloride on porous resins with various functional groups was studied. Adsorption capacity was measured by gravimetric method and adsorption behavior vvTas observed in terms of infrared spectra of resin films exposed to hydrogen chloride. Adsorption on acrylic ester or styrene-divinylbenzene copolymers shows physical adsorption type and is expressed by the BET type adsorption isotherm. AdsQrption on poly-4-vinyl pyridine resin and Amberlyst A-27 of R-OH form (strong basic anion exchanger) is chemisorption and is represented by the Langmuir type adsorption isotherM. Hydroge, n chloride is adsorbed on poly-4-Vinyl pyridine re, sin by the formation of molecular complex, whereas in the case of Amberlyst A-27, functional groups are neutralized by hydrogen chloride and change into chloride form.
  • 万木 正, 大熊 道男, 岩田 ひろ
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 572-574
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    The recrystallization behavior of non-crystalline(amorphous) cellulose, prepared by saponification of cellulose triacetate in non-aqueous medium, under treatments with water and aqueous so!ution of NaOH has been studied by means of X-ray diffraction method.
    The type of ctystal lattice after recrystallization has been found to depend on the original lattice, although amorphous patterns are strictly similar; from Amor. I which is the saponification product of cellulose triacetate 1 (C. A.1) cellulose 1 is obtained when treating it with water and dilute solution of NaOH, and cellulose II is obtained when treating it with concentrated solution of NaOH, whereas from Amor. ff which is the saponification product of cellulose triacetate II (C. A. II)cellulose II is obtained under any of the above treatments.
    These results are reasonably understood from the difference of chain conformation between cellulose I and cellulose II.
  • 大野 信
    1975 年 1975 巻 3 号 p. 575-576
    発行日: 1975/03/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    In a system consisting of diphenylamine type diazonium salt, coupler and matrix polymer, two different colored products were formed by an ammonium development or irradiation of. UV ray one was an orange colored species formed by the usual coupling reaction and the other was a greenish blue species produced photochemically.
    In ammonia gas bath, the diazonium salt (P-diazodiphenylamine fluoroborate) and the coupler (m-hydroxydiphenylamine) in a polymer matrix were coupled to form an orange azo dye. On the irradiation of UV ray, the orange product turned to the greenish blue one. This color change took place reversibly by the two treatments.
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