1975 年 1975 巻 8 号 p. 1373-1376
三塩化ロジウム,トリフェニルポスフィンおよび酢酸ナトリウムからなる三成分触媒を用いてエタノールとアクリルアルデヒドを反応させると,主生成物としてβ-エトキシプロピオン酸エチルが得られることを見いだした。たとえば,70℃,16時間反応させるとβ-エトキシプロピオン酸エチルが約50%の収率で得られた。その他の生成物は,プロピオン酸エチル,β-エトキシプロピオンアルデヒド,プロピオンアルデヒド,1-プロパノール,アクリルアルデヒドの低分子量重合体であった。
さらに,各種アルコールとアクリルアルデヒドの反応を行ない反応生成物を単離してその構造を確認した結果,アルコールの種類によるβ-アルコキシプロピオン酸アルキルエステルの生成量は,メタノール=エタノール>1-プロパノール>1-ブタノールの順に減少した。またα,β-不飽和アルデヒドの種類によりアクリルアルデヒド>クロトンアルデヒド>メタクリルアルデヒドの順に収率が減少した。
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