日本化学会誌(化学と工業化学)
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リン酸アルミニウムを触媒とするブテンの異性化反応
服部 英住吉 孝田部 浩三津波古 充朝本岡 達小林 正光
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1976 年 1976 巻 1 号 p. 21-24

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抄録

2種のリン酸アルミニウム;α -アルミナとリン酸からつくったもの(AP-I),および塩化アルミニウムとリン酸からつくったもの(AP-II)を触媒とし,直鎖ブテンの異性化反応を研究した。130~250℃の反応温度範囲で,反応生成物はすべて直鎖プテンで,骨格異性化は観測されなかった。AP-IIはH0≦-8.2の強い酸点を有し,その触媒活性は,H0>+0.8の弱い酸点しかないAP-Iよりはるかに商かった。触媒活性はCO2被毒により変化しないが,NH3被毒により減少した。AP-IIでは,0.24mmol/gのNH3を導入することにより,活性が完全に失われたが,AP-I1では多量のNH3を導入しても活性は約50%減少するだけであった。重水素交換した触媒上でcis-2-ブテンからの反応を行ない,生成物中のD原子分布から活性点の種類と吸着ブテンの状態を考察した。

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© The Chemical Society of Japan
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