1976 年 1976 巻 8 号 p. 1296-1299
チタンテトラブトキシド(Ti(OBu)4)-トリエチルアルミニウム(AlEt3)-Br2およびTi(oBu)4-ジエチルアルミニウムモノクロリド(AlEt2Cl)-Br2 触媒系でイソプレンのcis-1,4-重合が起こることが判明した。Br2とAlEt3を1.25:1の割合(Br2とAlEt2Clの場合は0.4:1)で反応させたのち,Ti(OBu)4を添加して調製すると収率よくcis-1,4-ポリマーを得ることができた。このポリマーは市販のポリイソプレンにくらべてMv.がいちじるしく高いがMnは逆に小さいという特徴をもっており,したがってMw/M/n比が大きいことが明らかとなった。ベンゼン溶媒中でのAlEt3とBr2の反応生成物をガスクロマトグララで調べたところ,C2H5Brが検出されたことから,Al(C2H5)3+Br2→Al(C2H5)Br+C2H5Brのような有機アルミニウム化合物の変換反応が起こっていることが判明した。
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