日本化学会誌(化学と工業化学)
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オキシニ酢酸の銅(II),鉛(II),カドミウム(II)およびマンガン(II)錯体のポーラログラフィー
野崎 亨坂本 政臣後藤 寿久檜垣 尚秀上田 勝俊大井 辰夫金沢 潤哉
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1978 年 1978 巻 7 号 p. 976-980

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抄録

過塩素酸ナトリウムでイオン強度を0.4に調節したオキシニ酢酸塩(X2-)水溶液中で,銅(II),鉛(II),カドミウム(II)およびマンガン(II)のポーラログラフ的挙動を調べた。SchaapおよびDeFord-Humeの方法により,銅ではMX,MX2,MX3,M(OH)X,M(OH)X2,M(OH)2X2M(OH)2X2,M(OH)3Xの,鉛ではさらにM(OH)4Xの錯体の,カドミウム(II)およびマンガン(II)ではpH8,7および10.1以上で沈殿生成のため,MX,MX2,MX3の3種の錯体の濃度全安定度定数を求め,これら金属の溶存組成を明らかにした。これら錯体の安定度の順序はPb>Cu>Cd,Mnであった,銅,ビスマス,鉛,カドミウム,亜鉛およびマンガンのク形波ポーラログラムの分離性はよく,定量下限は0.06,2.0,0.2,0.3,0.5および0.3ppmであった。

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