1979 年 1979 巻 8 号 p. 1020-1026
カルシウム,ストロンチウムおよびバリウムの水酸化物または炭酸塩と二酸化硫黄を反応物として半回分式不均一系反応法により種々の粒子形状を有するアルカリ土類金属亜硫酸塩を合成した。粒子形状に与える反応温度の影響は顕薯であり,これらの調整によりカルシウム塩に関しては板状結品および球状,花弁状,不定形の集合体が,ストロンチウム塩に関しては果粒状結晶および不定形集合体が,バリウム塩に関しては短柱状,果粒状の結晶および不定形集合体が得られることが明らかになった。また,中心より放射状に成長した多数の板状結晶からなる亜硫酸カルシウム半水和物球状集合体の内部構造を走査電子顕微鏡観察により明らかにした。さらに,球状集合体の生成機構をその化学組成,断面構造およびCaCl2-Na2SO3系反応生成物の形状などから推察した。
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