1982 年 1982 巻 4 号 p. 574-578
金や白金を1N硫酸中で陽分極して生成する表面酸化物は開回路にして放置すると次第に還元され消失する。還元反応は溶液申の微量不純物に起因するが,酸化物との直接反応であるか,局部電池機作による電気化学反応かは明らかでない。この問題を検討の結果,両金属ともに少なくとも一部には局部電池機作による反応をうけること,反応はアノード支配であること,裸の地金表面上でアノード酸化される物質のみが酸化物の局部電輝元におけるアノード活腫たり得ることを確認した。この理由でフェノールは金酸化物を有効に“自発”還元させるが,白金酸化物には不活性であり,逆にホルムアルデヒドは白金に有効で,金には無効である。
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