日本化学会誌(化学と工業化学)
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ホスホン酸ジフェニル-ブチルアルデヒド樹脂を基体とする強塩基性陰イオン交換樹脂の合成
盛 秀彦藤村 義和武上 善信
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1982 年 1982 巻 7 号 p. 1163-1166

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抄録

ホスホン酸ジフェニル-ブチルアルデヒド縮合樹脂を基体とする強塩基性陰イオン交換樹脂を合成し,その性質およびそれに関連してCrO42-,MoO42-およびWO42-イオンの相互分離を調ぺた。
本交換樹脂はホスホン酸ジフェニル-ブチルアルデヒド縮合物をホルマリンで硬化し,つづいてクロロメチル化および第四級アンモニウム化によって得られた。交換容量は1.05meq/g(乾燥樹脂)で,1.0~11.0の広いpH領域で交換可能である。交換速度は速く,また通液性も良好であった。本交換樹脂はCrO42-,MoO42-およびWO42-イオンの吸着に対し選択的であり,かつこれらのイオンをpH7.0~9.0の範囲で調節された1.6%塩化ナトリウム溶液を溶離液として相互に分離できることが見いだされた。

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