1984 年 1984 巻 9 号 p. 1442-1451
フェニル=グリシジル=エーテル(PGE) および p-トリル=グリシジル=エーテル(TGE) で処理した絹および羊毛を加水分解し N(O)-トリフルオロアセチル=ブチルエステルに誘導体化したのち, GCMS 分析を試み, アリール=グリシジル=エーテルの, チロシン, セリンへの付掬体およびリシンへの一付加体と二付加体を, またシングルイオンモニタリング法により PGE 処理羊毛中にシステイン付加体を見いだした。さらに, TGE 処理絹で Na-(p-トリルオキシヒドロキシプロピル)グリシンおよびアラニンの生成が認められ, N末端アミノ基が TGE と反応することが明らかになった。この他, アリール=ジヒドロキシプロピル=エーテル, (アリールオキシヒドロキシプロピル)アミンおよびビス(アリールオキシヒドロキシプロピル)アミンを加水分解物中に見いだし, その生成機構について考察した。
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