日本化学会誌(化学と工業化学)
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エステル基を有するトリフェノジチアジン類とトリフェノジセレナジン類の合成
北原 清志村上 禎三田村 孝西 久夫
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1986 年 1986 巻 10 号 p. 1329-1332

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抄録

6,13-位にエステル基を有するトリフェノジチアジン類〔4〕の合成浩について検討したeその結果,2,6-ジオキソ-1,4-シクロヘキサンジカルボン酸ジエチルから誘導される3,6-ジブロモ-1,4-ベンゾキノン-2,5-ジカルボン酸ジエチル〔5〕と2-アミノベンゼンチオール類〔2〕とから1段階で〔4〕が収率35~55%で得られた。〔4〕は母体のトリフェノジチアジンにくらべ融点が低下するとともに有機溶媒に溶けやすくなった。また,〔4a〕(R=H)の還元により7,14-ジヒドロトリフェノジチアジン。6,13-ジカルボン酸ジエチル〔8〕が生成した。さらに,〔4〕のセレン類似体であるトリフェノジセレナジン-6,13-ジカルボン酸ジエチル〔11〕を2-アミノベンゼンセレール,の亜鉛塩〔9〕と〔5〕から合成し,その生成機構について検討した。

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