1987 年 1987 巻 5 号 p. 773-784
ジオルガノパラジウム錯体(PdRR'L2.R,R'=アルキル基,アリール基などの有機基.L=第三級ホスフィン配位子)の還元的脱離反応は,パラジウム錯体触媒を用いる有機合成反応の重要な素反応の一つである。本研究では,トランス,および,シス構造をもつ,一連のジメチル-,ジエチル-,メチル(アリール)-,および,ジアリールパラジウム(II)錯体を,立体選択的に合成単離した。さらに,合成した錯体の還元的脱離反応,ならびに,有機ヨウ化物との反応について,系統的な機構論的研究を行ない,反応に対する,錯体の立体配置,有機基,,および,配位子の影響を明らかにした。
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