日本化学会誌(化学と工業化学)
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水素吸蔵合金を用いた流動層燃料電池の水素極
田中 裕敏匹田 智久坂井 宏光金木 則明竹内 隆男原 弘
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1988 年 1988 巻 8 号 p. 1409-1412

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抄録

アルカリ型水素-酸素燃料電池の水素極についての研究を流動層で行なった。装置はアクリル樹脂製で直径 2.5cm, 高さ 30cm の円筒状であり, 装置内には集電体として装置と同心円の直径 1.5cm, 高さ 5cm のニッケル網が設置されている。操作は装置内に電解液と粒状触媒を入れ, 装置下方から水素ガスを吹き込むことによって触媒を流動させるきわめて簡単な装置である。本報文では, 本装置における操作条件である触媒の粒径, 触媒量および水素ガス空塔速度を検討し, 最良の電極特性が得られる条件を写真観察から決定した。その条件は流動層底部から 5cm 以内の高さで集電体内部に激しい渦状の流動状態が形成されるときに得られる。渦状流れの実現にに触媒粒径, 触媒量および水素ガス空塔速度をそれぞれ選択する必要があった。さらに, 流動層電極の触媒として, 8種の水素吸蔵合金について検討した結果, CaNi5 が触媒としてもっとも優れていた。水素吸蔵合金はオートクレープ中で水素ガスにより吸脱蔵を操作をくり返し, 活性化する必要があるが, CaNi5 は活性化を施さないで触媒としての特性が得られ, そのため実験操作が簡略化された。

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