日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
Print ISSN : 0369-4577
1,8-二置換フルオレン誘導体の合成と反応
梶返 昭二小林 和正倉田 茂夫北島 晃中原 文生名郷 洋信西田 晶子藤崎 静男
著者情報
ジャーナル フリー

1989 年 1989 巻 12 号 p. 2052-2058

詳細
抄録

フルオレンを出発原料として4段階で1,8-フルオレノンジカルボン酸〔5〕を合成し,このカルボキシル基を種々変換させて,多くの新規の1,8こ置換フルオレン誘導体を合成した。すなわち,1,8-ビス(メトキシカルボニル)-〔10〕,1,8-ビス(エトキシカルボニル)-〔11〕,1,8-ビス(ヒドロキシメチル)-〔13〕,1,8-ビス(プロモメチル)-〔14〕,1,8-ジカルバモイルー〔20〕,および1,8一ジアミノフルオレノン〔21〕を合成した。また,1,8-ジカルボキシル-〔6〕および1,8-ビス(ヒドロキシメチル)-9-フルオレノール〔12〕も合成された。さらに,9-位が還元された,1,8-ジカルボキシ-〔7〕,1,8-ビス(メトキシカルボニル)-〔8〕,1,8-ビス(ヒドロキシメチル)-〔9〕,1,8-ビス(ヨードメチル)-〔15〕,1,8-ジメチルー〔16〕,1,8-ビス(プロモメチル)-〔17〕,および1,8-ビス(メルカプトメチル)フルオレン〔18〕を得た。〔21〕のジアゾ反応から1,8-ジヒドロキシ-〔23〕,1,8-ジメトキシ-〔24〕,1,8-ジフルオロ-〔25〕,1,8-ジクロロ-〔26〕,1,8-ジブロモ-〔27〕,および1,8-ジヨードフルオレノンが導かれた。さらに1,8-位で橋かけした種々のフルオレノファン類の合成を試みた。

著者関連情報

この記事は最新の被引用情報を取得できません。

© The Chemical Society of Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top