1991 年 1991 巻 5 号 p. 454-464
CMB法(Chemicalmassbalancemethod)による浮遊粉じんの発生源寄与率は,土壌の寄与率が最も大きな割合を占め12~69%であった。二疎生成粒子の寄与率は11~42%で土壌に次ぐ割合を占めた。海塩粒子の寄与率は0.9~17%で秋季および冬季が高く冬型の季節風の影響と考えられた。ディーゼル車の寄与率は5.9~28%であった。その他の鉄鋼業,廃棄物焼却炉,石油燃焼およびガソリン車については寄与率が小さかった。同様に粒径別浮遊粉じんについては,>2μmは土壌粒子および海塩粒子の寄与率が大きく,<2μmはディーゼル車および二次生成粒子の寄与率が大きかった。また,指標元素法から求めた寄与率は,CMB法にくらべて土壌の寄与率はやや低く,海塩粒子の寄与率はやや高い値であった。
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