日本化学会誌(化学と工業化学)
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Print ISSN : 0369-4577
神経突起伸長誘発ペプチドアルデヒドの合成と性質
伊藤 尚津吹 聡斎藤 祐見子川島 誠一
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1992 年 1992 巻 11 号 p. 1363-1467

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抄録

ペプチド性プロテアーゼイソヒビターであるN-アセチルーレロイシルーL-ロイシルーL-ノルロイシナール(Ac-L-Leu-L-Leu-L-Nle-H)は,低濃度でPC12培養細胞の神経突起を伸長させる。このプロテアーゼインヒビターのN末端アセチル基をベンジルオキシカルポニル(Z)基に置換し,かつa-アミノアルデヒド部分を側鎖の異なる他のα-アミノアルデヒド誘導体に置換した種々のトリペプチドアルデヒド,Z-L-Leu-L-Leu-AA-H(AA=L-Nle,L-Leu,L-11eaL-Va1,L-Nva,L-Ala,Gly,L-Phe)を合成し,N末端基およびα-アミノアルデヒド部分の構造が突起伸長に及ぼす効果を検討した。これらの中ではZ+Leu-z-Leu-L-Leu-Hの活性が最も高く,Ac-L-Leu+Leu-L-Nle-Hの約50倍の活性を示した。

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