1992 年 1992 巻 8 号 p. 850-854
イオン性高分子膜の表面電位は臭気分子(H2S,NH3など)の吸着により変化する。この臭気分子による表面電位の変化がイオソ性高分子中に電子供与体(カフェイン,5'-GMP)を添加すると増感電子受容体(プロカイン,5'-AMP)を添加すると減感されることを明らかにした。
イオン性高分子膜中に倉シクロデキストリンを添加すると,香料の一種,テルペンに対する感度がいちじるしく増大する。これはテルペンがβ-シクロデキストリンに包接はされるが,その一部が環外に突出しており,突出した部分がイオン性高分子と相互作用するからと考えられる。また,銅クロロフィリンをイオン性高分子へ添加することにより,アンモニアに対する感度が増大した。これは銅クロロフィリンの中心銅イオンにアソモニアが結合することによると思われる。
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