1993 年 1993 巻 10 号 p. 1129-1132
Ca2CllPO4-CaCl2系の高温溶液を徐冷して,塩素スポジオサイト[Ca2ClPO4]と壇素アパタイト[Ca5Cl(PO4)3]結晶を育成した,溶解度測定や急冷法の結果に基づいて,Ca2CllPO4-CaCl2系の相図を検討した。Ca2ClPO4濃度が5mol%の高温溶液(900~1100℃)を5℃h-1で600℃ まで徐冷して,無色透明なCa2ClPO4結晶(最大9mm)を得た。最高保持温度が900と1000℃の高温溶液からは柱状のほかに板状の結晶も生成した。1100℃の場合には板状結晶だけが生成した。形態は異なっていても,これらの結晶は{001},{100}および{110}の各面で囲まれていた。また,Ca2ClPO4濃度が15mol%の高温溶液(1200℃)を1050℃まで徐冷(5℃h-1)した後に急冷して,無色透明なCa5Cl(PO4)3結晶(最大5mm)を得た,この結晶は,両端にピラミヅド状の面が発達した六角柱状で,{1010}と{1011}面で囲まれていた。
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