日本化学会誌(化学と工業化学)
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溶融19F-NMRによるテトラフルオロエチレン系共重合体の組成解析
米森 重明実桐 幸男小川 孝生
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1995 年 1995 巻 1 号 p. 30-34

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抄録

市販されているテトラフルオロエチレン系共重合体の高磁場19F-NMRによる組成解析法を検討した.試料形状としてはロッド状が適しており,測定温度を樹脂の融点より20℃ ほど高く設定することにより良好なスペクトルが得られた.テトラフルオロエチレン/ヘプタフルオロブロピル=トリフルオロビニル=エーテル共重合体,テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体では共重合成分の同定および1.5モル%程度の共重合成分の定量が可能であり,ダイアドまでの連鎖状態の解析が可能であった.エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体では3種の樹脂中の第3成分の同定を行い,その連鎖状態の解析を行った.さらに溶融1H-NMRによりエチレン-エチレン連鎖が存在することを明らかにした.

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© The Chemical Society of Japan
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