日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
Print ISSN : 0369-4577
工作油の洗浄へのオクタメチルシクロテトラシロキサン/ペルフルオロカーボンの適用
齋藤 信宏山藤 茂夫下澤 宏山延 健甲本 忠史
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1996 年 1996 巻 8 号 p. 742-746

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抄録

精密部品の洗浄剤として優れた性質を持っているが,オゾン枯渇性物質として全廃されることになった 1,1,2-トリクロロ-1,2,2-トリフルオロエタン(CFC113)の代替洗浄剤として注目されているペルフルオロカーボンはその物性は CFC113 と類似しているが,ほとんどの物質に対する溶解力,洗浄力がない。われわれはオクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)とペルフルオロオクタン(PFO)の混合物が 80~103℃ の範囲で均一に混合することを見出した。このことから, D4 による溶剤洗浄とそれに続く PFO による蒸気洗浄が CFC113 の代替洗浄となりうると考え,モデル汚染物質を用いて,基板洗浄を種々の系で検討し, D4/PFO 系が有望な代替洗浄剤であることを明らかにした。

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© The Chemical Society of Japan
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