人間ドック (Ningen Dock)
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原著
メタボリックシンドロームに関連する生活習慣の検討
小椋 真佐子長島 淳子飯田 香河村 万紀子橋西 真由美栗本 三枝子近藤 淳森山 優中川 一美中川 高志
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2011 年 25 巻 5 号 p. 803-810

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抄録

目的:メタボリックシンドローム(MS)と関連する生活習慣を探る.
方法:2008年6月~12月までに当クリニックの人間ドックを受診した14,762名(男性8,441名,女性6,321名,年齢23~80歳,平均年齢49.2歳)について,生活習慣に関する問診項目と年齢,性別について,MSとの関連につき単変量解析を行い,さらに関連を認めた項目に対して多変量解析を行った.MSの構成要素である高血圧,脂質異常,高血糖についても,同様に解析を行った.
結果:14,762名のうち,MS群1,343名,非MS群12,109名であった.MSの危険因子として有意であったのは,男性,食事速度,就寝前の夕食,年齢,外食頻度,飲酒量,生活習慣の改善であった.負の関連因子としては,軽運動,歩く速度,規則的な食事,野菜摂取が有意であった.高血圧,脂質異常,高血糖に関連する生活習慣にも,それぞれ若干の違いが認められた.
結論:MSの改善のためには,今回関連を認めた項目に特に注目することが効果的である.また,MSの構成要素の何が異常かによって,各ケースに沿った対応も可能であると考えられる.

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© 2011 公益社団法人 日本人間ドック学会
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