人間ドック (Ningen Dock)
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原著
認知症の脳ドック健診における時計描画試験の有用性
丸田 高広吉川 弘明
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2014 年 29 巻 4 号 p. 571-576

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抄録
目的:認知症は早期に簡便に検出することが大切である.本研究は脳ドックの認知症スクリーニングにおける,時計描画試験(clock drawing test:CDT)の有用性を検討することが目的である.
方法:認知症検査のために金沢西病院を受診した42名(男性:20名,女性:22名,平均年齢:78.1±5.4歳)に対し,コンピュータ(以下,PC)自動判定(河野式)によるCDTおよびMMSE(mini mental state examination),FAB(frontal assessment battery),頭部MRI,ECD-SPECT(ethyl cysteinate dimer-single photon emission computed tomography),MIBG(3(meta)- iodobenzylguanidine)心筋シンチを行った.さらに,MRIはVSRAD(voxel-based specific regional analysis system for Alzheimer's disease)解析を行い,ECD-SPECTはeZIS(easy Z-score imaging system)解析を行った.
結果:CDTの得点は8.0±1.7(平均±SD,以下同様),MMSEは23.4±4.0,FABは10.3±1.1であった.CDTはMMSE(r=0.438,p=0.005)およびFAB(r=0.423,p=0.007)と正の相関がみられたが,VSRAD,eZIS,MIBGとは明らかな相関はみられなかった.また,レビー小体病患者2名は,MMSEやFABの低下以上にCDTの低下が目立った.
結論:PC自動判定により簡便にCDTを施行できた.さらにCDTがMMSEやFABと正の相関を呈したことより,CDTは脳ドックでの認知症スクリーニングにおいて有用な検査方法であると思われた.
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© 2014 公益社団法人 日本人間ドック学会
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