人間ドック (Ningen Dock)
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原著
多量飲酒の習慣がない人間ドック健診受診者における非アルコール性脂肪性肝疾患と腎結石の関連
伊藤 美奈子吉永 陽子持松 泰彦
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2015 年 30 巻 3 号 p. 608-615

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抄録
目的:非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と腎結石・石灰化(腎結石)はともに生活習慣病やメタボリックシンドローム(MetS)と関連があるとされる.NAFLDと腎結石の関連について分析した.
方法:2011年6月~2013年12月に腹部超音波を行い,既知の肝疾患がなく飲酒量20g/日以下の2,227例を対象とした.NAFLD群と非NAFLD群に分け,年齢,生活習慣病の有無や治療状況,MetSの頻度,生活習慣を男女別に比較した.腎結石群と非腎結石群も同様に比べた.また,NAFLDと腎結石の有無で各々2群に分け他方の保有率を比較した.さらに,NAFLDも腎結石も有さない群,腎結石のみを有する群,NAFLDのみを有する群,両方を有する群の4群比較をした.
結果:NAFLDの有意に独立した関連因子は肥満,脂質異常症,糖代謝異常で,男性では高尿酸血症も因子であった.腎結石は男性では高血圧と高尿酸血症であった.NAFLDと腎結石の保有についても関連がみられた.4群比較で両方を有する群が他群に比べ,生活習慣病・MetSの保有率が高かった.
結論:NAFLDと腎結石はともに生活習慣病・MetSと関連があり,NAFLDと腎結石の病態は類似しているが,NAFLDの方が腎結石より生活習慣病・MetSと関連が強いことが示唆された.また,NAFLDと腎結石を合併する場合は,動脈硬化がより進行している可能性がある.
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© 2015 公益社団法人 日本人間ドック学会
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