2023 年 37 巻 5 号 p. 773-782
今後の歯科は従来の歯の形態回復中心の診療形態だけではなく,口腔機能の管理を行いその機能の維持・回復を行っていく必要があるという厚生労働省の方針から,2018年度の診療報酬改定で「口腔機能低下症」という新たな病名が加わった.口腔機能の低下を老化だということで放置しておくと単なる口の問題ではなく,要介護状態になるリスクが上昇する.口腔機能の低下に対応するには,従来のエックス線検査や歯周病の検査だけでは診断がつかない.診断するには本稿で紹介する検体検査や機能検査を実施しなくてはならない.今回は口腔機能が低下していく「オーラルフレイル」という概念と新病名「口腔機能低下症」の診断に用いる検査とその対応について解説する.そして歯科では珍しい当院で行っている「歯科ドック」についても紹介する.