抄録
「がんを防ぐための十ニケ条」の実行状況について,人間ドック健診受診者640人を対象にアンケート調査した。実況状況は,男女とも高年齢になるに従い実行率が高くなる傾向にあり,項目別実行率では「適度にスポーツをする」が男性の実行率が女性を上回っている他は女性のほうが実行率が高かった。なお,対象者が気になるがんで一番多いのは男女とも胃がんであった。また,気になるがんの有無別に実行状況に差はなかった。「がんを防ぐための十ニケ条」は,食事に関する注意が多いため,男性より女性の実行率が良く,特に実行率の悪いのは,30代・40代の,男性であった。 今後,がんを予防していくためには男性の特の30代・40代への食生活改善のための知識の啓蒙・普及が必要と思われた。