抄録
目的:08年度から特定健診・保健指導体制の義務化が開始となる.厚生労働省からは標準的なガイドラインが既に発表されているが,今後これを元に,危険症例の選別や,指導内容の効率化を図ることが重要になると考えられる.方法:今回我々はドック受検者を対象に,腹囲(男性85cm・女性90cm)とbody mass index(BMI)(25kg/m2)を基準に,両者が低いlow risk type(LRT),BMIのみ高いsubcutaneous fat type(SFT),腹囲のみ高いvisceralfat type(VFT),両者が共に高いpathogenic obesity type(POT)に分類し,代謝異常の合併率を年齢ごとに検討し,体型ごとの生活習慣を分析した.結果:POTはLRTに比較して,30歳代から複数の代謝異常の合併を多く認め,更に加齢と共に合併率は上昇した.またVFT・POTは習慣的な喫煙や飲酒に対して高いオッズ比を示し,内臓脂肪の蓄積に強い影響を持つことが示唆された.結論:これらから,POT群には発見早期からの生活指導が重要であり,またこのような集団には,禁酒・禁煙の指導が特に有効である可能性が考えられた.