2009 年 23 巻 5 号 p. 1005-1020
本邦においても罹患率および死亡数の急増が見られる前立腺癌に対して,前立腺癌診療ガイドライン2006年版が作成された.疫学,診断,外科治療,放射線療法,薬物療法,待機療法,緩和医療より構成され,一般泌尿器科医を対象とした内容となっている.クリニカルクエスチョンとアンサーの形式でまとめられており,推奨グレードが疫学以外では付加されている.これらを読むことで前立腺癌診療の概略が理解可能となる.人間ドックに関連すると思われる疫学と診断では,補足事項を記載した.