人間生活工学
Online ISSN : 2434-6349
Print ISSN : 1345-8051
歩行時のウォーキングポール使用効果に関する一考察 -高齢者にも使いやすいストック形状について-
加藤 麻樹下平 佳江前田 亜紀子佐藤 健木崎 秀臣中尾 弘喜
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2011 年 12 巻 1 号 p. 57-62

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抄録
健康な生活を送るためには適切な食事と運動が必要であることが従来から指摘されている.本研究では,高齢者が気軽に参加できる運動の一つとして,昨今着目されるノルディックウォーキングを取り上げ,使いやすいストック形状について検討した.すなわち,従来と異なった3つの特徴を有するストックを用いた歩行実験を行い,上腕の筋電図と頭頂部の加速変化を測定した.実験の結果,第一指をグリップ上部に乗せたことで,グリップを後方へ押し出して,第一指の力を有効に用いることができるようになった.またグリップ部分の前方への傾斜により,歩行運動の運動量を変化させることができることがわかった.さらにグリップ上部に第二指で支えるたえのウイングを設けたことで,ポールの滑り落ちを防止する効果が示された.実験により今後高齢者に対して歩行運動を課す際の基礎資料を構築することができた.
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© 2011 一般社団法人人間生活工学研究センター
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