2005 年 6 巻 2 号 p. 28-35
ソフトバッグ型輸液製剤の取り違いを防止するために、ある企業の57種類の輸液製剤の表示デザインの全面リニューアルが、人間中心設計に基づき実施された。医療現場、及びメーカ担当者への調査に基づき、表示に対する要求事項を明らかとし、これに基づきパッケージデザイナのデザインノウハウを盛り込み、弁別性、明瞭性、類似性の原則に基づくデザイン案が作成された。デザイン案を類似性評価実験及び、医療従事者への確認調査により評価したところ、取り違いが抑止され、医療事故防止に有益な表示デザインであることが示された。