西日本皮膚科
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統計
九大皮膚科教室における60年間の湿疹—皮膚炎群の統計的観察
 
吉永 博幸吉住 正子田崎 高伸大曲 則之
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1969 年 31 巻 5 号 p. 487-508

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抄録

明治39年より昭和40年までの60年間のわが教室における湿疹—皮膚炎群患者は52646名で総外来患者の23.3%に当る。本群中高率を占めるものは急性湿疹(40.0%)慢性湿疹(24.1%)脂漏性湿疹(12.8%)である。初診月別分布では一般に3∼7月に多発し8·9月に減少する。しかしアトピー性皮膚炎は12·1月と5月の2峰性を示し,貨幣状湿疹は12∼2月に多発する。接触皮膚炎(広義)は6∼10月に多発する。年令別分布では,0∼10才と21∼30才にpeakがあり,疾患によつてどちらか一方,または両方をとる。男女差は全体としてはやや男性頻発であるが,慢性湿疹は男性に,接触皮膚炎,神経皮膚炎は女性に頻発する。

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© 1969 日本皮膚科学会西部支部
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