西日本皮膚科
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研究
紅斑性天疱瘡の電子顕微鏡的研究
岸 正宏松本 厚生
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1970 年 32 巻 2 号 p. 170-175

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抄録
紅斑性天疱瘡の光顕で棘融解をしめす細胞およびその辺緑の表皮細胞の変化,とくにtonofilament-desmosome complexの状態を主として観察した。棘融解細胞では, tonofilament-desmosome complexはほとんど消失し,細胞に高度な変性をみとめた。細胞間隙の開大とtonofilament-desmosome complexの減少は有棘層上層から基底層にまでみられ,このcomplexの形態の変化でもつとも多くみられたのはattachment plaqueにつくtonofilamentの短縮および消失とdesmosome自体の不明瞭化あるいは消失が同時におこると思われる所見であつた。
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© 1970 日本皮膚科学会西部支部
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