西日本皮膚科
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研究
紅皮症にたいする抗プラスミン療法
土岐 尚親
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1977 年 39 巻 6 号 p. 925-928

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抄録

臨床的に紅皮症と診断した11症例に抗プラスミン剤のひとつであるtranexamic acid, 1日6カプセル内服療法を行なつた。療法の結果は著効1例, 有効2例, 無効8例であつた。紅皮症と線溶系酵素の関連性, 紅皮症にたいするtranexamic acidの作用機序について解明すべく, リジンセファローズアフィニティークロマトグラフィー法により患者血中の線溶系酵素およびインヒビターをおのおの測定した。結果は抗プラスミン療法の著効した1例においてのみ, 紅皮症状態においてプラスミノーゲン, 即時型アンチプラスミン低値をみたものの, 他の全症例, 全経過を通じて異常値をみとめなかつた。Tranexamic acidの各種蛋白分画酵素にたいするインヒビターとしての性質より, 紅皮症の発現機序について考察した。

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© 1977 日本皮膚科学会西部支部
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