西日本皮膚科
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シンポジウム—化粧と皮膚—
化粧品安全性向上のために
篠 力
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1979 年 41 巻 3 号 p. 446-453

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抄録
化粧品の安全性を向上させるために次の2点を強調したい。第1は使用の実際において官能評価を利用し, 皮膚炎発生を早期にみつけ, 速やかにこれに対応策を講じることである。第2はhuman prophetic patch testにおける評価を, 肉眼的判定においては紅斑以上を陽性とし, さらに角層蛋白変性, 組織学的段階における湿疹型反応の出現をとらえ(これは皮膚ストリップ法により生検を必要としない), 累積弱刺激反応による障害を除去することである。このようなチェックを行なつて「使用可」と判定した化粧品は顔面湿疹患者の91.3%に良好な結果を示した。
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© 1979 日本皮膚科学会西部支部
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