1982 年 44 巻 5 号 p. 864-868
過去7ヵ月間に経験した帯状疱疹20例に対し, 1% rifampicinを添加した5% bufexamac軟膏(1% rifampicin bufexamac軟膏)を創製し治療に供した。20例中9例は一般型, 11例は重症基礎疾患合併あるいは汎発型であり, 乾燥するまでの平均日数は一般型で8日, 汎発型その他では22日であつた。治療開始より2週までの全般改善度は, 著効4例, 有効1例, やや有効8例, 治癒遷延7例で, 副作用は全例に認められなかつた。対象の半数が汎発型であつた点を考慮すれば, 他の併用薬(とくに重症型にペプシン処理人免疫グロブリンを大量投与)を用い, また症例数が少ないことより断定し難いが, 非ステロイド系抗炎症外用剤(bufexamac軟膏)を基剤に用いたことにより相乗効果が得られたという印象を受けた。