抄録
現在すでに商品化されている, あるいは厚生省申請中の非ステロイド系抗炎症外用剤を文献および製薬会社資料に基づき検討した。局所的薬理作用についてはカラゲニン足浮腫抑制試験, 紫外線紅斑抑制試験に限りわれわれが独自に行つた実験結果を併せて報告した。カラゲニン足浮腫抑制試験と紫外線紅斑抑制試験の成績に明らかな相関はみられなかつた。臨床効果, 皮膚科的および整形外科的適応症, 副作用についても述べた。非ステロイド系抗炎症外用剤は皮膚科, 整形外科の領域で今後も使用される機会が増えると推測され, より強力でしかも局所刺激性の少ない製品の開発が期待される。