西日本皮膚科
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治療
1%ナジフロキサシン·ローションの多発性炎症性皮疹を有する尋常性ざ瘡に対する臨床評価
ナジフロキサシン·ローション研究会
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1998 年 60 巻 3 号 p. 364-371

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抄録

1%ナジフロキサシン·ローションの多発性炎症性皮疹を有する尋常性ざ瘡に対する有用性を検討するため, 多発性炎症性皮疹を有する尋常性ざ瘡患者172例を対象に多施設共同オープン試験を実施した。その結果, 有効性評価対象症例160例において, 有効率(有効以上)は84.4%(135/160)であった。なかでも脂性肌のざ瘡患者において86.6%の高い有効率を示した。概括安全度は評価対象症例170例全てが「問題なし」と判定され, 有用率(有用以上)は84.4%(135/160)であった。治験期間中に分離されたP. acnesおよびS. epidermidisにおいてナジフロキサシン耐性株は認められなかった。1%ナジフロキサシン·ローションはざ瘡治療に用いて有効で安全性の高い外用剤と考えられた。

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© 1998 日本皮膚科学会西部支部
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