西日本皮膚科
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治療
表在性皮膚腫瘍に対する5-アミノレブリン酸を用いたPhotodynamic Therapyの効果
安本 美奈子下田 貴子坪内 利江子川名 誠司
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2009 年 71 巻 2 号 p. 201-205

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抄録

日光角化症および基底細胞癌に対する,5-アミノレブリン酸(5-aminolevulinic acid hydrochloride:以下ALA)を用いたphotodynamic therapyの効果を検討した。対象として,広範囲に皮膚病変を生じた例2例,多発例1例,液体窒素療法が無効であった2例,整容的に優れた治療を希望した2例の計7例の日光角化症と,合併症のために手術が困難な基底細胞癌の1例を選択した。その結果,日光角化症の5例においては3~8回の治療で臨床的に完全に消失し,2例の日光角化症と基底細胞癌の症例においては病変が縮小した。全例において瘢痕や色素沈着は生じず,整容面で優れていた。しかしながら,ALAの外用処置に4時間と長時間を要した。

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© 2009 日本皮膚科学会西部支部
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